漫画家ってどんな仕事?向いている人や小学生の今からできることも紹介!
「このマンガおもしろい!」「こんな絵が描けたらなあ」。
子どもにとって身近な存在であるマンガ。書店に並んでいる漫画雑誌のほか、今ではスマホで気軽にいろいろな作品が読めるようになりました。
魅力的なキャラクターやストーリーに惹かれ、「こんなマンガを描いてみたい!」と夢見る子どももいるかもしれません。
ここでは、漫画家の仕事概要やなる方法などをまとめました。子どもが漫画家を目指すようになったら、ぜひ参考にしてみてください。
漫画家ってどんな仕事?
漫画家とは、マンガを描くことを職業にしている人のことです。マンガには、長編マンガや短編マンガ、四コママンガ、読み切りなどさまざまなものがあります。
一般的なマンガの場合、プロットと呼ばれる大まかなストーリーを考えることから始まり、コマ割りを決めるネームの作成、下書き、ペン入れなど複数の作業をこなします。
マンガを描くために、作品のテーマや世界観、方向性などを決める打ち合わせを、編集者と入念に行います。また、正確な情報やリアルな世界観を表現できるよう、取材や資料集めも欠かせません。
週刊誌に掲載を持っている漫画家は毎週しめ切りがあるので、アシスタントを雇うこともあるようです。背景描きやスクリーントーン貼り、墨を塗っていくベタ塗り、ペン入れなどの作業を手伝ってもらいながら作業を進めていきます。
漫画家の中には、作画のみを手掛ける漫画家や、ユニットなどを作って複数人でひとつの作品を制作するケースもあります。
漫画家の活躍の場は広がっている
漫画家が活躍している場といえば、やはり漫画雑誌をイメージする人が多いでしょう。
しかし、今では、雑誌以外の多彩な媒体が漫画家の活躍する場となっているのです。
たとえば、子ども向けの学習マンガや、企業向けのパンフレットに掲載されているマンガなど。そのほか、漫画家はイラストレーターとして活躍しているケースもあり、書籍や小説などのイラストを手掛けることもあります。
近年では紙媒体のほか、X(旧Twitter)やInstagramなどでよく見る広告マンガやWebサイトで読むWebマンガなど、漫画雑誌以外にも漫画家の仕事は広がっています。
日本で漫画家の仕事をしている人数は?
漫画家と一言で言っても、副業で漫画を描いている人も多くいるため、正確な人数はわかりませんが、紙の出版だけでも6,000人程度いると考えられます。
しかし、このデータは2010年と以前のものであり、2024年現在、漫画家の数はさらに増えていると見てよいでしょう。
先述したように、近年ではWebマンガや広告マンガなど、漫画家が活躍する場が増えているからです。
参照元:13歳のハローワーク公式HP
漫画家の人気度
日本FP協会が発表した2023年度の小学生「将来なりたい職業」ランキングによると、女子児童の10位に漫画家がランクインしています。
引用元:日本FP協会公式HP
今は、モバイルでいつでもどこでも、いろいろなマンガが気軽に読める時代。漫画雑誌も豊富に販売されています。
幼い頃からマンガに親しみ、絵を描くのが好きになった子どもも多いでしょう。
アニメ・マンガが日本の代表的な文化として世界中から認知されているからこそ、漫画家になりたいという子どもも多いのではないでしょうか。
漫画家になるには?
ここでは、漫画家になる方法をまとめました。
漫画家になるには、さまざまなルートがあります。どのようなルートがあるのかを知ることで、子どもに合った漫画家への道を選べるかもしれません。ぜひ参考にしてください。
漫画雑誌の新人賞に応募する
もっともメジャーな方法としては、漫画雑誌が公募している賞に応募することです。
新人賞を受賞すると、その雑誌に作品が掲載される可能性があります。さらに、その後も読み切りマンガのオファーが来て、その作品が読者に好評であれば連載を持てるチャンスも。
もし賞に入選できなくても将来性があると評価されれば、担当がつくケースもあります。担当とは、作品についてのアドバイスなどを行い、デビューまでサポートする存在。賞には何度も挑戦できるので、めげずに応募を続けてみることが大切です。
マンガの技術を学べる専門学校で学ぶ
幼いころから漫画家を目指している人は、高校を卒業して専門学校に進み、マンガの描き方を基礎から学ぶ人も多くいます。
専門学校では、プロのマンガ家や講師が基礎から教えてくれるため、独学よりも早く技術を習得できるでしょう。また、各雑誌の編集部とコネクションを持ち、さまざまな情報を得られる点も魅力です。
プロの視点で作品を評価してもらえる充実した環境なので、学生時代に賞を取り、プロデビューする人もいますよ。
作品を出版社に持ち込む
自分の作品を直接出版社に持ち込んで、編集者にチェックしてもらう方法もあります。
編集者との繋がりができれば、その後もさまざまなアドバイスを受けられるでしょう。編集者の目に留まる作品を完成させた場合、デビューの話がもらえるかもしれません。
売れている漫画家のアシスタントとして経験を積む
売れている漫画家のアシスタントとして経験を積み、自身の技術を磨きながら作品を描いて、編集者に売り込む方法もあります。
実際の現場でアシスタントをすることで、ペン入れやベタ塗り、スクリーントーン貼りなどの基礎的な技術を学べます。アシスタントからデビューした漫画家も多くいるため、まずはアシスタントとして漫画の世界に挑戦するのもよいでしょう。
アシスタントになるには、編集部の公式サイトや漫画雑誌の広告、SNSなどでアシスタントを募集している漫画家がいないか探してみましょう。専門学校の卒業生から紹介してもらえることもあるようです。
同人誌を作って同人誌即売会に参加してみる
オリジナルの同人誌を作って、コミックマーケットなどの同人誌即売会に参加し続けることも、漫画家になるひとつの方法として覚えておいてもよいかもしれません。同人誌即売会には「サークル」と呼ばれる同人組織を作って、イベントに申し込むことで参加できます。
同人誌即売会には、プロの編集者もたくさん見に来ています。人気作家になると、「自分の雑誌で描いてほしい」と、編集者にスカウトされることもあります。
同人作家からプロの漫画家になった人も多くいるため、自分のスキルを上げるためにも定期的に即売会に参加し、人気サークルを目指してみるのもよいでしょう。
こんなあなたは漫画家に向いているかも!
ここでは、漫画家に向いている人の特徴についてまとめました。
もし子どもに当てはまる特徴があれば、漫画家として学ぶのもよいかもしれません。
1日中絵を描いていても苦にならない、絵を描くのが大好き
とにかく絵を描くのが好き、一日中描いていても苦にならない人は、漫画家にとても向いています。
漫画家は、デスクの前にずっと座って絵を描く仕事。根気と忍耐力、集中力などを必要とします。そのため、ずっと絵を描いていても「楽しい」「苦にならない」という人は、漫画家になれる素質がおおいにあります。
知らないことや分からないことを調べるのが好き
知らないことや分からないことを調べるのが好きなことも、漫画家に向いている特徴です。
漫画家は、まず「どんな作品を描くか」というテーマを考えなければいけませんが、そのネタ出しに必要な情報を知らなければ、作品を描くことはできません。
たとえば、料理をテーマにしたマンガを描くとします。これだけでも、料理の手順や食材、調味料、料理をよりおいしくする工夫などの知識が必要です。これらを知らないことには、読者が楽しめる作品を描けないでしょう。
前述したように、設定を膨らませるためにさまざまな資料を調べる必要があります。時には、書籍やネットで調べるだけでなく、外出して現地取材を行うことも。
プロの漫画家の中には、入院した時でも「医療マンガを描く参考になるかも」と、病院内の写真をたくさん撮っていた人もいたそうです。
何でも好奇心を持って調べてみることが大切です。知識が広がる分、自分が生み出せる作品の幅も広がるでしょう。
作品を描き続けられる忍耐力がある
先ほども少しだけ触れましたが、漫画家は、忍耐力がある人が向いている職業でもあります。
漫画家はひとつの作品を生み出すために、ストーリーを考え、コマ割りを作り、下書きをし、ペン入れをして…と完成するまでに膨大な時間を費やしています。
しめ切りまでに作品を仕上げる必要があるため、やる気が出ない日があっても作業を続けなければいけません。
作品を完結まで描き続けられる忍耐力が大切です。
漫画を描き続けられる体力がある
漫画家に向いている人は、体力があることも大切な要素です。
基本的にずっと絵を描いているため、体力が必要になるからです。とある漫画家の先生によれば、「アスリートと同じくらいの体力が必要」とのこと。
しめ切り前は、徹夜で作品を仕上げることも珍しくありません。
サラリーマンとは異なり、定期的な休みを取れる環境ではないため、多少体調を崩しても仕事をしなければいけない状況に陥ることもあるでしょう。
体力に自信がない人は、いくら技術が高くてもそのスキルを活かしきれない可能性があるのです。
漫画家になるために今からできること
「漫画家になりたい」と思っている子ども向けに、ここでは今からできることをまとめました。子どもが漫画家を目指しているなら、ぜひ参考にしてください。
絵を描く楽しさを見つけてたくさん描く
まずは、絵を描く楽しさを見つけることが大切です。自由にたくさん描くことで、自然に画力や創造力が養われていきます。
好きな漫画家やイラストレーターの絵を模写することも勉強になります。
最初から「うまく描こう!」と意気込む必要はありません。
「描くのが楽しい」「描くのが大好き」という気持ちのまま、楽しみながらたくさん描いていくと、描いた分だけ上達していきますよ。
絵が上達するコツについては、以下の記事を参考にしてください。
小学生が上手に絵を描くコツとは?親のサポートによって上達度は変わる!
さまざまなジャンルのマンガをたくさん読む
マンガをたくさん読むことで、ストーリー作りやキャラクターデザインの参考にできます。さまざまなジャンルのマンガを読んでみましょう。
自分がなぜこの作品が好きなのかを考えてみるとよいですね。どの部分がおもしろいのかを考える習慣が身につくことで、ヒットする作品に必要な要素が見えてくるはず。
マンガを読む以外にも、ドラマやアニメ、映画を観たり、小説を読んだり、音楽を聴いたりするのもおすすめです。さまざまな創作物に触れることで、想像力や話の構成力などが育まれていくでしょう。
読書の効果について紹介している記事はこちら!
【小学生の冬休みにおすすめ!】読書によって得られる効果を徹底解説
小学生におすすめの本はこちらの記事を参考にしてください。
読書の秋に子どもにおすすめしたい!元小学校の先生が書籍を紹介!
読書初心者の子どもでも読みやすい!【学年別】おすすめの本を紹介
簡単なマンガを描いてみる
短編作品や4コママンガなど、短いマンガを描いてみるのもよいでしょう。
最初は完璧を求めず、楽しみながら描くことが大切です。
テーマやキャラクター、ストーリー構成、コマ割りなどを自分で考えることで、基本的な漫画の描き方を学べます。
最後まで描き切って完結させることで、確実に自分の力になっていきます。
好奇心を持って多くのことを体験してみる
先ほども述べたように、漫画家は知識が広がるほど、自分が生み出せるストーリーの幅も広がります。好奇心を持って、さまざまなことを経験してみるとよいでしょう。
工場見学や農業体験を体験してみるのもよいですし、学校のクラブで活動するのもおすすめです。ほんの小さな経験が、作品のネタに繋がることもありますよ。
工場見学についての記事は、こちらを参考にしてください。
小学生にとって工場見学はいいことづくめ!参加しておきたい魅力満載の工場11選
直接体験についての記事はこちらから。
直接体験で生きる力を身につけよう!体験が大切な理由とおすすめの体験を詳しく解説!
自己管理能力を養っておく
マンガを描くには、いろいろな作業をこなさなければいけません。しめ切りまでのスケジュール管理や、自身の体力に合わせた仕事量の振り分けなど、自分ですべて管理する必要があります。
今から自己管理能力を養っておけば、漫画家になってもそのスキルは役立ちます。
テスト前の勉強スケジュールなどを自分で考えるなどして、自己管理に努めてみましょう。
デジタルツールにも触れておく
今では、マンガをデジタルツールで描く漫画家も増加傾向にあります。
そういった理由から、小学生のうちからデジタルツールに触れておくのもよいでしょう。デジタルツールには多くの種類があるので、まずは安価なものから揃えることをおすすめします。
小学生の場合、タブレットを使ってお絵描きアプリで描くことから始めてみても。
ただし、デジタルで描くのに慣れてしまうとアナログで描けなくなってしまったという人も多数いるため、バランス良く使うのがおすすめです。
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